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GUIDE

AI面接官とは?何を判断し、何を判断しないのか

AI面接官は、質問を投げ、回答に応じて深掘りし、評価軸ごとに判定するところまでを担います。合否は判断しません。何を任せられて何を任せられないのかを、実際の面接の流れに沿って整理しました。

更新日: 読了目安:5
目次

AI面接官の役割と、人の面接官との違い

AI面接官とは、人の面接官に代わって候補者に質問を投げ、回答内容に応じて深掘りし、評価軸ごとに判定するところまでを担うAIです。候補者から見ると、画面の向こうにいる面接相手として振る舞います。

人の面接官との最大の違いは、判断の範囲です。AI面接官は評価を出しますが、合否は決めません。一次面接で得られた情報を、根拠つきで採用担当に渡す立場にあります。

もう一つの違いは、条件の一定性です。同じ評価軸が全候補者に同じ形で適用されるため、担当者の経験や面接の順番、その日の状況によって判断がぶれることがありません。面接の方式や仕組み全体はAI面接とはで整理しています。

AI面接官が実際にしていること

面接中にAI面接官が行っているのは、次の4つです。

動作中身
質問する職種ごとに設計された質問を、決められた順序で投げます。約100職種分の質問がテンプレートとして用意されており、求人単位で追加・編集できます
深掘りする回答内容に応じて次の質問を組み立てます。抽象的な回答に対しては、具体的な場面や行動を尋ねます
記録する発言を文字起こしし、質問ごとにチャプターへ分割します。要約も生成します
評価する評価軸ごとに判定し、その根拠となった発言を紐づけて出力します

このうち、サービスによって差が大きいのは深掘りです。定型質問を読み上げるだけの仕組みでは、候補者が事前に準備した回答しか集まりません。回答内容に応じて質問が変わるかどうかで、引き出せる情報の質が変わります。

AI面接官が判断しないこと

任せられない範囲を先に確認しておくと、導入後の期待とのずれが起きません。

合否は決めません。AI面接官は評価と判断材料を提示するところまでを担います。採用するかどうかは企業が決めます。

活躍の定義は作りません。自社で活躍する人材の条件を言語化する工程は企業側の仕事です。ここが曖昧なままだと、汎用的な評価項目で候補者を測ることになり、自社に合う人を見つける精度は上がりません。

条件交渉や動機付けはしません。給与や勤務条件の調整、入社意欲を高める対話は人が担う領域です。役員面接や最終面接も同様です。

評価軸そのものの妥当性は保証しません。評価軸は人が設計します。設計に偏りがあれば結果にも反映されます。AI面接官の導入でバイアスがゼロになるわけではなく、どこに偏りが入り得るかが特定できる状態になる、という理解が正確です。

候補者から見たAI面接官

候補者が受け取るのは面接用のリンク1本です。日程調整のやり取りは発生せず、24時間いつでも受検できます。在職中の候補者が業務後に受けることも、休日に受けることもできます。

とはいえ、AIとの面接に抵抗を感じる候補者は実際に存在します。体験の設計で対処すべき点は3つです。

  • 面接前に企業から伝える機会があるか。会社紹介や事業内容を面接開始前に提示できれば、一方的に測られる体験にはなりません。面接は候補者が企業を判断する場でもあります。
  • 回答のやり直しができるか。通信環境の不調や強い緊張は、候補者本来の実力とは関係ありません。一定の条件下で一度だけ再回答できる設計であれば、こうした要因を評価から外せます。
  • 母語で受けられるか。日本語以外を母語とする候補者にとって、言語の壁は能力とは無関係な不利になります。面接画面が多言語に対応していれば、自国語で受検できます。

AI面接官の評価は何を根拠にしているか

AI面接官が評価に使うのは、対話の中で語られた具体的な場面と、そこでの行動、行動の背景にある考え方です。「何をしてきたか」に加えて「なぜそう動いたか」まで踏み込みます。

経験年数や資格、前職の企業名を評価対象に含めることもできます。必須要件として設定すれば、要件を満たしているかを評価軸の一つとして判定できます。ただしこれらは書類でも確認できる情報のため、それだけで面接の判断材料が揃うわけではありません。

重要なのは、評価の根拠を遡れるかどうかです。各評価軸のスコアに、判定の根拠となった候補者の発言が紐づいていれば、「なぜこの評価になったのか」を実際の発言まで確認できます。納得できなければ、動画の該当箇所を再生して自分で判断できます。

この仕組みには運用面の効果もあります。評価の根拠が見えると、社内で評価軸そのものを議論できるようになります。「この観点は自社には合っていない」という判断ができ、設計を継続的に見直せます。スコアだけが出てくる仕組みでは、この改善が回りません。

導入する前に決めておくこと

AI面接官を機能として導入しても、次の3つが決まっていなければ運用は定着しません。

  1. 活躍の定義。自社で活躍している人が何をしているかを言語化します。そこから求人要件、質問、評価軸へと逆算します。この順序を踏まずに質問だけを用意すると、聞いていることと判断したいことがずれます。
  2. 役割分担。AI面接官に任せる工程と、人が担う工程を工程ごとに決めます。一次面接をAIが担い、合否判断と最終面接は人が担うのが基本の形です。
  3. 評価結果の扱い方。スコアをどう選考に反映するか、現場の面接官が結果をどう受け取るかを事前に決めます。採用担当が納得しても、現場が結果を使わなければ面接をやり直す運用に戻ります。

人の面接官の役割はどう変わるか

一次面接がAI面接官に移ると、人の面接官が使う時間の中身が変わります。

これまで一次面接に費やしていた時間は、候補者1人あたり30分から1時間でした。応募が増えるほど比例して増え、日程調整のやり取りも加わります。この部分が消えます。

代わりに時間を割けるのは、判断と対話です。AI面接官が出した評価とその根拠を確認し、自社にとっての意味を解釈する。候補者の懸念に答え、入社後の姿を具体的に伝える。この2つは、評価軸で測れる範囲の外にあります。

もう一つ変わるのは、面接官の育成です。評価軸が明文化され、判定の根拠が記録として残るため、経験の浅い面接官も基準を共有しやすくなります。面接の質が担当者の経験に依存する状態から、設計の質に依存する状態へ移ります。

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よくあるご質問

AI面接官は合否を決めるのですか。
決めません。AI面接官が担うのは、質問、深掘り、記録、評価軸ごとの判定までです。合否の最終判断は企業が行います。
AI面接官はどのように質問を決めているのですか。
職種ごとに設計された質問を土台に、回答内容に応じて次の質問を組み立てます。約100職種分の質問がテンプレートとして用意されており、求人単位で追加・編集できます。
AI面接官の評価は何を見ているのですか。
対話の中で語られた具体的な場面、そこでの行動、行動の背景にある考え方です。経験年数や資格を必須要件として評価軸に含めることもできます。各スコアには判定の根拠となった発言が紐づきます。
候補者はAI面接官に抵抗を感じませんか。
抵抗を感じる候補者は存在します。面接前に企業側の情報を提示すること、回答のやり直しを許容すること、母語で受検できることの3点で負荷を下げられます。
人の面接官は不要になるのですか。
なりません。一次面接がAIに移る一方、評価結果の解釈、候補者への動機付け、条件交渉、最終面接は人が担う領域です。

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