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AI面接とは?仕組み・できること・導入前に確認したい注意点

AI面接は、AIが面接官として候補者と対話し、評価まで行う採用手法です。録画型・対話型など方式によってできることが異なります。仕組み、評価の決まり方、任せられる範囲と任せられない判断を、導入検討の順序に沿って整理しました。

公開日: 読了目安:10
目次

AI面接とは

AI面接とは、人の面接官に代わってAIが候補者と面接を行い、その内容を評価する採用手法です。候補者は送られたリンクからスマートフォンやPCで受検し、企業側は面接が終わった時点で評価レポートを受け取ります。日程調整も、面接時間の確保も発生しません。

ただし「AI面接」と呼ばれるものの中身は一様ではありません。何がどこまで自動化されるかは方式によって大きく変わります。導入を検討する前に、まずこの違いを押さえておくと判断を誤りません。

方式面接の進み方自動化される範囲
録画型あらかじめ決められた質問が順に提示され、候補者が録画で回答する面接の実施のみ。評価は人が動画を見て行う
対話型回答内容に応じてAIが深掘りの質問を組み立て、対話が進む面接の実施と評価。人は結果を確認して判断する
評価支援型面接自体は人が行い、記録された内容をAIが解析する評価と記録の整理のみ。面接工数は減らない

一次面接の工数そのものを減らしたい場合、対象になるのは録画型と対話型です。このうち、用意された回答の先にある情報まで引き出せるのは対話型に限られます。本記事では主に対話型を前提に説明します。

なぜ導入が進んでいるのか

背景にあるのは、応募数と面接工数の関係です。母集団形成の手段は増え、応募のハードルは下がりました。一方で一次面接は候補者1人あたり30分から1時間を必要とし、その時間は応募が増えるほど比例して増えていきます。採用チームの人数は簡単には増えません。

結果として起こるのが、面接の間引きです。書類だけで見送る、日程が合わない候補者を諦める、面接官の空き時間に合わせて選考が遅れる。いずれも本来会うべき候補者を取りこぼす形で工数が調整されています。年間の採用人数が多い企業では、一次面接に費やす時間が数千時間規模に達することも珍しくありません。

AI面接が解こうとしているのはこの構造です。一次面接の実施を自動化できれば、面接可能な人数の上限が外れます。同時に、日程調整のやり取りと面接官の拘束時間が消えるため、採用コストは最大80%削減できます。

もう一つの動機は、評価のばらつきです。同じ候補者でも面接官によって評価が変わる、質問内容が担当者の経験に依存する、といった問題は多くの企業が抱えています。面接を自動化する過程で評価基準を明文化せざるを得なくなるため、この標準化が副産物として得られます。

AI面接の仕組み

候補者側と企業側で見え方が異なります。それぞれの流れを分けて説明します。

候補者から見た流れ

候補者が受け取るのは面接用のリンク1本です。日程調整のメールのやり取りは発生しません。リンクを開くと、まず企業の紹介が表示され、そのあと面接が始まります。24時間いつでも受検できるため、在職中の候補者が業務後に受けることも、休日に受けることもできます。

面接は対話形式で進みます。AIが質問し、候補者が話し、その内容に応じて次の質問が決まります。回答に納得できなかった場合は、一定の条件下で一度だけ回答をやり直せます。通信環境や緊張による不利を、評価に持ち込まないための仕組みです。

企業から見た流れ

  1. 面接の設計:職種ごとに質問と評価軸を設定します。約100職種分の質問がテンプレートとして用意されており、そのまま使うことも、求人単位で追加・編集することもできます。
  2. 候補者への案内:応募者に面接リンクを送付します。未受検の候補者には管理画面からリマインドを送れます。
  3. 面接の実施:候補者の都合で進みます。企業側の工数はここでゼロになります。
  4. 評価レポートの生成:面接終了後、評価軸ごとのスコアと、その根拠となった発言が紐づいたレポートが生成されます。
  5. 社内での共有と判断:レポートは専用URLで共有できます。動画は質問ごとのチャプターに分かれており、確認したい箇所からすぐ再生できます。文字起こしと要約も併せて確認できます。

企業側の作業は1と5だけです。面接そのものに人が立ち会う必要はありません。既存の採用管理システムを使っている場合は、候補者情報の受け渡しを連携で自動化できるため、管理画面を二重に見る運用にもなりません。AI面接の機能一覧もあわせてご確認ください。

何を任せられて、何を任せられないか

AI面接に任せられるのは一次面接です。合否の最終判断は企業が行います。この線引きを曖昧にしたまま導入すると、現場が結果を信用せず、面接をやり直す運用に戻ります。

工程ごとに整理すると、次のようになります。

工程担い手補足
活躍の定義企業自社で活躍する人材の条件を言語化する。AIが代われない工程です
質問と評価軸の設計企業+AI定義から逆算した設計を、テンプレートを土台に組み立てます
面接の実施AI深掘りを含めてAIが対応します
発言の記録と整理AI文字起こし、要約、チャプター分割
評価軸ごとの判定AI根拠となる発言を紐づけた形で出力します
合否の判断企業AIは判断材料を出す立場です。決定は行いません
次の選考の設計企業+AI一次で確認しきれなかった論点をAIが整理し、次に聞くべき質問を提案します

重要なのは最初の工程です。活躍の定義がないまま面接を自動化すると、汎用的な評価項目で候補者を測ることになり、自社に合う人を見つける精度は上がりません。ここは企業側が引き受ける必要があります。詳しくはAI面接と人間の役割分担で解説しています。

評価はどう決まるのか

AI面接を検討する際に最も確認すべきなのは、評価の決まり方です。ここが不明瞭なサービスを入れると、現場は結果を使えません。「AIがそう言っているから」では、候補者にも社内にも説明できないからです。

汎用の評価項目では自社の判断にならない

多くの評価は、コミュニケーション能力や論理的思考力といった一般的な項目で構成されています。どの企業でも使える代わりに、どの企業にも最適化されていません。同じ「コミュニケーション能力が高い」候補者が、ある職場では活躍し、別の職場では成果を出せないのは珍しいことではありません。

必要なのは、自社で活躍している人が何をしているかから評価軸を作ることです。順序は、活躍の定義、そこから逆算した求人要件、要件を確認するための質問、質問への回答を測る評価軸、という流れになります。この順序を踏まずに質問だけを用意すると、聞いていることと判断したいことがずれます。

経験年数や資格に加えて、行動と考え方まで評価できる

経験年数、資格、前職の企業名を評価対象にすることもできます。必須要件として設定すれば、要件を満たしているかを評価軸の一つとして判定できます。ただしこれらは書類でも確認できる情報のため、それだけで面接の判断材料が揃うわけではありません。

面接で確かめる価値があるのは、対話の中で語られた具体的な場面と、そこでの行動、そして行動の背景にある考え方です。「何をしてきたか」に加えて「なぜそう動いたか」まで踏み込むには、回答内容に応じてAIが深掘りする必要があります。定型質問を読み上げるだけの面接では、この情報は出てきません。

スコアには根拠となる発言が紐づく

評価がブラックボックスになるかどうかは、根拠を遡れるかで決まります。各評価軸のスコアに、判定の根拠となった候補者の発言が紐づいていれば、「なぜこの評価になったのか」を実際の発言まで確認できます。納得できなければ、動画の該当箇所を再生して自分で判断できます。

この仕組みには副次的な効果があります。評価の根拠が可視化されると、社内で評価軸そのものを議論できるようになります。「この観点は自社には合っていない」という判断ができ、評価設計を継続的に見直せます。スコアだけが出てくる仕組みでは、この改善が回りません。

面接官によるばらつきは構造的に減る

同じ評価軸が全候補者に同じ形で適用されるため、担当者の経験や、その日の面接の順番による差は生じません。第一印象や話し方の好みが判断に混ざる余地も小さくなります。ただし評価軸そのものは人が設計するため、設計に偏りがあれば結果にも反映されます。バイアスがゼロになるわけではなく、どこに偏りが入り得るかが特定できる状態になる、という理解が正確です。

導入で得られること

効果は、面接の前後で運用がどう変わるかで見ると分かりやすくなります。

日程調整がなくなります。候補者に日程候補を送り、返信を待ち、面接官の予定を押さえ、変更が入れば組み替える。この一連のやり取りが消えます。応募から面接までのリードタイムが短くなるため、他社に先に決まってしまう機会損失も減ります。

面接可能な人数の上限が外れます。候補者は24時間いつでも受検できるため、面接官の稼働で受け入れ人数を決める必要がなくなります。在職中で日中に時間が取れない候補者、遠方の候補者も同じ条件で選考に乗せられます。

評価のばらつきが減ります。全候補者に同じ評価軸が同じ形で適用されます。担当者による差、面接の順番による差が生じません。

面接の記録が資産になります。発言の記録、要約、評価の根拠が候補者ごとに残ります。入社後の振り返りや、評価軸そのものの見直しに使えます。

配属の検討材料が増えます。候補者の行動タイプを踏まえ、どの業務やチームで力を発揮しやすいかまで確認できます。合否だけでなく、入社後の配置にも使える情報が得られます。

デメリットと対策

AI面接には向かない場面と、運用で対処すべき点があります。導入前に把握しておくべきものを挙げます。

候補者が離脱する可能性がある

AIとの面接に抵抗を感じ、受検せずに辞退する候補者は存在します。対策は2つあります。一つは、面接前に企業側の情報を十分に届けることです。会社紹介や事業内容を面接開始前に提示できれば、候補者の志望度を保ったまま受検に進めます。もう一つは、やり直しを許容することです。回答に納得できなかった候補者が一度だけ再回答できる設計であれば、一発勝負であることへの心理的な負荷が下がります。

評価がブラックボックスになる

スコアだけが出力される仕組みでは、現場が結果を信用しません。候補者から評価理由を問われた場合にも答えられません。導入時に確認すべきは、各スコアの根拠となった発言を後から確認できるかどうかです。確認できない仕組みは、選考の説明責任を果たせません。

質問設計が属人化する

面接を自動化しても、質問と評価軸を作るのは人です。この設計が特定の担当者の経験に依存すると、担当者が変わった時点で選考の質が変わります。設計の根拠を活躍の定義という形で文書に残し、社内で共有できる状態にしておく必要があります。

最終判断まで任せることはできない

AI面接は一次面接の代行です。役員面接や、条件交渉を含む最終面接は人が行う領域です。全工程を自動化する前提で導入すると、期待と実態がずれます。個別の論点はAI面接のデメリットで詳しく扱っています。

候補者体験をどう守るか

効率化と引き換えに候補者が離れるのであれば、採用としては後退です。候補者体験を保つために確認すべき点を挙げます。

企業側から伝える機会があるか。面接は評価の場であると同時に、候補者が企業を判断する場でもあります。面接開始前に会社紹介の動画やテキストを提示できれば、一方的に測られる体験にはなりません。

やり直しができるか。通信環境の不調や強い緊張は、候補者本来の実力とは関係ありません。一定の条件下で回答をやり直せる設計であれば、こうした要因を評価から外せます。

母語で受けられるか。日本語以外を母語とする候補者にとって、言語の壁は能力とは無関係な不利になります。面接画面が多言語に対応していれば、候補者は自国語で受検できます。日本語・英語・スペイン語・ドイツ語・中国語の5言語に対応している場合、管理画面側も同じ言語で操作できるため、海外拠点との運用も揃います。

選考が止まらないか。面接後に連絡が来ない期間が長いほど、候補者は他社に流れます。受検状況が一覧で把握でき、未完了者にリマインドを送れる運用であれば、選考の停滞と対応漏れを防げます。無断キャンセルや辞退の削減にも直結します。

導入の流れと費用の考え方

導入は、試すフェーズと設計するフェーズに分かれます。

試すフェーズ。ビジネス用のメールアドレス一つで登録でき、初期費用は不要です。体験版は面接15回まで無料で、当日から使い始められます。まずAIとの面接がどう進むかを、自社の担当者が候補者として受けてみるのが確実です。

設計するフェーズ。本運用に向けては、活躍の定義をヒアリングで固めます。ここに2〜3週間かかります。既存の求人票をURL・PDF・貼り付けのいずれかで取り込み、定義と照合して、求人票にはあるが定義にない要件、定義にはあるが求人票に反映されていない要件のズレを洗い出します。この作業を飛ばすと、汎用的な評価軸で面接を始めることになります。

費用の考え方。料金は、必要な分だけ使う従量課金制と、面接数が読める場合の月額契約プランに分かれます。従量課金制は1面接1,500円で、最低利用金額は月30,000円です。月額契約プランはプランごとに面接上限数が決まっており、上限を超えた分は1件あたり700円で追加できます。年契約の場合は月額の12ヶ月分から15%割引となります。

判断の目安は、月の面接数です。数が読めないうちは従量課金制で始め、面接数が安定してから月額契約に移すほうが無駄が出ません。AI面接の費用体験版のご案内もご確認ください。

サービス選定で見るべき5点

  1. 評価軸をどう作るか。あらかじめ用意された汎用項目で測るのか、自社の活躍の定義から逆算して設計できるのか。職種ごとに評価軸と重み付けを変えられるかも確認します。
  2. 根拠を遡れるか。スコアに発言が紐づいているか、動画の該当箇所から再生できるか。ここが不透明なサービスは、社内でも候補者に対しても説明できません。
  3. 対話が深掘りされるか。定型質問を読み上げるだけなのか、回答内容に応じて次の質問が変わるのか。用意された回答の先を引き出せるかどうかの差になります。
  4. 多言語に対応しているか。面接画面だけでなく管理画面も対応しているかを確認します。外国籍の候補者を採用する予定があるなら必須の観点です。
  5. 連携とセキュリティ体制。既存の採用管理システムと連携できるか、連携までにどれくらいかかるか。あわせて、通信の暗号化、アクセス制御、ログ監視、委託先を含む情報セキュリティ認証の取得状況を確認します。

この5点は、デモを見るだけでは判断できません。実際に自社の求人で1件設計し、自分が候補者として受けてみるのが最も確実な確認方法です。

AI面接の運用の全体像を
資料にまとめました

導入企業の運用フロー、料金、CSによる設定代行の範囲まで掲載しています。ビジネス用のメールアドレス一つでご覧いただけます。

よくあるご質問

AI面接の評価は信頼できますか。
すべてのスコアに、判定の根拠となった候補者の発言が紐づいています。「なぜこの評価になったのか」を実際の発言まで遡って確認でき、動画の該当箇所からの再生も可能です。評価軸は貴社の活躍の定義から逆算して設計するため、汎用項目による判定にはなりません。
候補者から不公平だと言われませんか。
全候補者に同じ評価軸を同じ形で適用します。回答に納得できなかった場合は一度だけやり直しが可能で、通信環境や緊張による不利を評価に持ち込みません。日本語を含む5言語に対応しているため、言語理解の差による不利も防げます。
AIが不合格を決めてしまうのですか。
決めません。HR-LENSが代行するのは一次面接で、AIは評価と判断材料の提示までを担います。合否の最終判断は貴社が行います。
導入までどれくらいかかりますか。
体験版はビジネス用のメールアドレス一つで、当日からご利用いただけます。本運用に向けた活躍の定義のヒアリングには2〜3週間をいただいています。初期費用は不要です。
既存の採用管理システムと連携できますか。
APIを公開している主要なATSとは0.5ヶ月程度で連携できます。APIが公開されていない場合も、GAS・Zapier・Yoomなどを活用して0.5〜1ヶ月程度で対応可能です。

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